旅の恥はかき捨て?
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愛猫、天国へ。
2018年1月31日、
実家で飼っていた猫の桃太郎が亡くなりました。
19歳でした。

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いつかは来る日だと、桃太郎が15歳を過ぎたあたりから多少の覚悟はしていたものの、喪失感はかなりのものでした。
『ペットが亡くなったので会社を休みます』という人に対して、内心冷ややかな目を向けてしまった経験があることを、深くお詫びします。

実家の母から、『桃太郎が、老衰みたいなんだ』と電話で言われたのが亡くなる4日前のこと。
ごはんを食べなくなり、水も飲まなくなったとのこと。
高齢だし、実家のある東北は例年にも増して寒い日が続いていたからきっと、『寒くて歩いてないから食欲ないんじゃない?』くらいに思ってました。
しかし2日経っても食欲は戻らないと聞き、仕事後急遽、新幹線で実家へ帰りました。

いつもの椅子の上に丸くなっている桃太郎は痩せていて、もう以前の桃太郎ではありませんでした。
私が帰るといつも、鼻をヒクヒクさせて耳を傾けてくれたのに、もう鼻も耳も動かしません。
私を一瞬見ると、また寝てしまいました。
私は買ってきたシーバの『とろーりメルティ』を指に乗せてあげてみることにしました。
流動食のようなこのタイプの餌なら食べてくれるんじゃないかと。
すると、ペロリとひと舐めしました。
おおーっ、舐めたーー!と喜びましたが、その1回だけでした。ひと舐めだけでした。
これが桃太郎が自発的に何かを食べた最後になります。

夜中、桃太郎は椅子の上からよろよろと降りました。
母は我々の布団の上に桃太郎を乗せました。
いつも誰かの布団の上で寝ていたので。
私は寝てしまうのがもったいなくて、桃太郎をずっと触っていました。
翌日の夕方には東京に戻る予定でいたので、今日が桃太郎と寝る最後になるかもしれないと。
時間が止まらないかなあと思いました。

朝を迎えて、桃太郎は、ちゃんと生きていました。
おはよう、桃太郎。
「仙人のような顔をしているな」と、この時の写メを見た夫は言いました。
ドラゴンボールのカリン様のようだと。
15207271710.png
(カリン様)

きっともう目はあんまり見えていないし、魂の半分はあっちの世界だったんでしょうね。
病院に連れていくことも考えなくはありませんでしたが、点滴をしたとて、数日生き長らえるのがやっとだろうことは素人目にも明らかでした。
桃太郎は19歳。
家で静かに過ごさせてあげようと、父と母は決めていたのかもしれません。

1時間後、桃太郎を痙攣が襲います。
父が強制給餌をしようとした時でした。
(自発的に食べることをやめた末期のペットに強制給仕をするか否かは、飼い主さんみんなが悩むみたいですね)
大きな痙攣で、あまりの苦しそうな姿に母などは見ていられず、ただただ泣いていました。
桃太郎は自分で自分の右手を噛み、耐えていました。
一分後、痙攣はおさまり、桃太郎は再び眠りました。
眠りというより昏睡状態というのかな。
夕方の新幹線に乗ろうと思っていましたが、とても帰る気にはなれず、もう一晩桃太郎のそばにいることにしました。
付き添って、ひとり桃太郎を見ていました。
自営業の父と母は仕事なので。
私が目を離した隙に呼吸が止まってしまうのではないかと不安でした。
早く楽になって欲しい気持ちもあるし、でも逝って欲しくない気持ちもありました。
そりゃあもう、たくさん話しかけましたね。
謝ったりもしました。
19年。
私がハタチそこそこの時からずっと実家で過ごしてくれた猫です。
親子喧嘩も、夫婦喧嘩も、嫁姑問題も、全部見てきました。
時にストレスで円形脱毛症になったりして。
でもここ数年、家族みんな、不思議と平穏になりました。
私もブラック企業を卒業し、恵まれた会社に入ったことで心身ともに落ち着きましたしね。
幸せの匂いを感じ取って桃太郎は安堵したんでしょうか。

その夜、桃太郎の心拍数は徐々に遅くなっていきました。
健康な猫の心拍数は通常130くらいだそうです。
人間の倍くらいの速度です。
それが今や私と同じくらいになっていました。
寝返りも全くしなくなりました。
病院に行くことを諦めた時に頼りになったのは、ネットの情報でした。
老衰の猫の最期の症状として、

・心拍数が半分くらいになる(人間と同じくらいになる)
・瞳孔が開きっぱなしになる。
・痙攣を起こす。
・水を飲まなくなったら、もって3日。長くて5日。
・口臭がひどくなる。
・口呼吸し始めたら最期が近い。
・大きく数回、息をするようになる。(鳴き声も出す)

というようなことが書いてありました。
大抵の猫がそうであるように、桃太郎は腎臓が弱く、大病こそしませんでしたが、痙攣や口臭は腎不全の末期症状に該当するようでした。
桃太郎の症状があまりにもネット情報に当てはまっていて、おそらく今夜が山だろうと予測するのに十分でした。

日付が変わった頃、呼吸が変わって来たのが分かり、もうそろそろかもという気配がありました。
隣室に寝ていた父を呼びに行きました。

何度か父親(桃太郎は誰より父親が好きだった)を呼ぶように、ニャーと鳴きました。
しゃっくりのような、深呼吸のような深い呼吸を数回繰り返しました。
19年間動いていた心臓を止めるのって、ものすごいパワーがいるんですね。
生まれるのと同じくらい死ぬのにもパワーがいるんですね。
願わくば、あのつらい痙攣だけはしてほしくない。
眠ったように静かに逝ってほしい。
つらくないように。つらくないように。
私たちの願いはそれだけでした。

そして桃太郎は最後の呼吸をしました。
呼吸の後、自分でちょっと足を動かすと、そのまま動かなくなりました。
父が心臓が止まったことを確認しました。
午前0時半、父、母、私が見守る中で桃太郎は天国へ旅立ちました。
最後のひと呼吸まで見届けられたことは、本当に奇跡的なことだったと思います。

母親は号泣、私も悲しかったけれど、悲しいというよりは、ホッとした気持ちが正直大きかったです。
苦しまないで逝ってくれたこと、家族みんなの前で逝ってくれたこと、
こんな言い方はヘンだけど、あっぱれな死に様だったと思います。
「よく頑張った、よく頑張った」
「ありがとう、ありがとう」
他に言葉はありませんでしたね。

生き物って、命って、いいものだなあと思いました。
19歳は長寿とは言え、人間から比べたらはるかに短い年月です。
今を大事に生きることや、何があっても最後のひと呼吸までは生きなければならないことを、目の前で見せつけられました。
モノを言わず、じっと佇んでいる一匹の猫に私たち家族は19年間救われてきたんです。
大袈裟でもなんでもなく。

桃太郎、ありがとう。



生前の桃太郎。
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